母と地均しの現場
「平和と安寧の基礎は何だろうか?」とまずは想った。その答えはすぐに出てきた。
「それは四つの愛である」と。それがなくて平和も安寧もぜったいに実現しないはずだ。[心をつくし思いをつくして、主なる神を愛せよ]と兄は教えてくれた。また[己のごとく隣人を愛せよ]とも教えてくれた。それが親子愛と隣人愛である。その二つの愛に、結婚愛と主従愛を加えて、それを四隅の基礎とすべきではなかろうか?と推量した。
基礎にそって壁が築かれる。それは内部の平安を守るための防壁である。城塞のような構築物だから防壁も必要であろう。とにかく都市の基礎は[四辺に据えた四つの愛]ということにして、とりあえず固めておいたのだった。
~天から町がふってくる[新しい市民生活場の理念](執筆中)より~